じゃがいもの冷凍保存方法と賞味期限!期間と選び方や栄養と効能
ジメジメした梅雨の季節が明けると、夏祭りや花火大会、海開きに、バーベキューなど、楽しい行事が目白押しです。
私の楽しみのひとつは、屋台で売られている、熱々ホクホクのじゃがバター。
熱で、とろりと溶けたバターをのせたじゃがいもを頬張り、口をホクホク・・子供の頃から今に至るまで、お祭りでは欠かせません。
他にも、ポテトサラダやマッシュポテト。
肉じゃがやカレーなど、じゃがいも料理は、どうも止まらなくなります。
今回は、みんな大好き!じゃがいもを美味しくいただく為の、選び方や冷凍や冷蔵保存方法、賞味期限や保存期間、意外な栄養とその効能などをご紹介していきます。
目次
じゃがいもの旬はいつ?
じゃがいもの旬は、収穫される地域や季節、品種により異なり、春と秋の年2回とされています。
収穫後、貯蔵されずにすぐに出荷され、皮が薄くみずみずしいものが、「新じゃが」と呼ばれます。
九州で収穫される、主にメークイン種の旬は、春から初夏にかけて出回る、5~6月頃。
一般的に「新じゃが」と呼ばれるものは、こちらになります。
収穫高が、日本でダントツ第一位の北海道で収穫される男爵の旬は、秋口に出回る、9~10月頃。
北海道でじゃがいもの旬といえば、当たり前に秋なのです。
じゃがいもの選び方・目利きのポイント
どんな料理に使うかによって、用途に合った特性の品種を選ぶのがポイントです。
皮は薄く、形はふっくらと丸みがあり、皮にしわや傷が無いもの。
しなびた感じの柔らかいものは避けましょう。
男爵は、あまり大きすぎず、硬く、ずっしりと重みのあるもの。
大きすぎるものは、中がスカスカの空洞になっていることがあります。
完熟しているものは、表面が編目がかっています。
芽が出ていたり、光に当たって緑色に変色しているものは、有害成分である「ソラニン」が生成されているので避けてください。
硬く、えぐみがあり、味も落ちます。一定量を摂取すると、頭痛や腹痛、嘔吐などを引き起こします。
じゃがいもの栄養と効能・カロリー
じゃがいも:100g/76kcal
じゃがいもの主成分は炭水化物です。
しかしカロリーは意外に少なく、ご飯の半分程です。更に、満腹感が持続しやすく、その満腹指数は、実にご飯の2.5倍です。
じゃがいもを主食にしている国も多くありますが、ダイエット向きの食材といって良いでしょう。
じゃがいもの炭水化物の殆どはでんぷんですが、糖質の中でも多糖類に分類され、ゆるやかに体内に吸収されるという特徴を持ちます。
そのため、血糖値が急上昇しにくいと言われています。
フランスでは、じゃがいもは「大地のリンゴ」と呼ばれるほど、豊富な栄養を含んでいます。
見かけによらずビタミンCが多く、他にもビタミンB1やB6。カリウムや鉄、食物繊維など、栄養満点です。
ビタミンC
じゃがいもに含まれるビタミンCの量は、でんぷんに守られています。
普通加熱するとビタミンCの量が極端に減る事が多いのですが、じゃがいもは加熱による損失が少なく、ビタミンCを効率よく取ることができます。
ビタミンCには、免疫力を高めたり、抗酸化作用、抗がん作用、疲労回復などの効能があります。
また、体内の粘膜を強化し、胃潰瘍、十二指腸潰瘍を予防します。
更に、お肌にハリと潤いを与え、メラニン生成を抑えるという、女性に嬉しい美肌効果に優れています。
じゃがいものビタミン群は、皮付近に多く含まれているので、皮が薄く、皮ごと食べられる新じゃがの季節はチャンスですね。
カリウム
じゃがいもは、「カリウムの王様」といわれる程、カリウムを多く含んでいます。
ミネラルの一種であるカリウムは、血中の余分な塩分を排出するので、高血圧や動脈硬化を予防し、腎臓の機能を回復します。
長時間の運動による筋肉の機能を調整し、筋力の低下、筋肉痛、痙攣などを予防します。
じゃがいもは芋類でも珍しいアルカリ性の食材で、血液と尿の酸化を防ぎ、痛風や壊血病、くる病などの予防効果もあります。
肉類や魚介類、乳製品や卵黄などの酸性食品と一緒に摂ると、良いでしょう。
じゃがいもの冷蔵保存と冷凍保存方法
常温保存のコツ
じゃがいもは収穫後約3ヶ月は休眠し、発芽しないという性質があります。
この時期は、風通しの良い冷暗所で、麻袋に入れたり、新聞紙で包んだりして、常温で保存します。
日光や室内の照明に当たると、有毒物質ソラニンが生成されるので要注意です。
そんな時におすすめなのがリンゴを一緒に入れておくこと。
リンゴを一緒にいれても一体何の作用がある不思議に思いますよね。
実はリンゴから出るエチレンガスの作用で、じゃがいもの萌芽を抑制することができます。
たっったこれだけで発芽を抑える事が出来るのは簡単で便利です。
じゃがいもの発芽を抑える裏技で、もうひとつご紹介します。
買ってきたじゃがいもをざるに入れ、それをボールに入れます。
70℃ほどの熱湯を、じゃがいもが隠れるくらいまでかけて、じゃがいもが茹だってしまう前に、すぐにざるごと引き上げます。
熱湯が発芽に必要な成分アミラーゼを壊すので、これで、1ヶ月以上発芽を抑えることができます。
熱湯から取り出したじゃがいもは、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を拭き取っておきましょう。
また、じゃがいもは保存状態が悪く、腐ってしまうと、カビが生えることもありますので、注意してなるべく早く使い切るようにしましょう。
土付きのじゃがいもを、とても良い環境で保存する場合、半年程保つこともあります。
夏の温度が高くなる時期などは、やはり冷蔵庫の野菜室などでの保存が良いでしょう。
冷蔵保存のコツ
冷蔵庫で保存する場合は、水分が抜けてシワシワにならないように、新聞紙などに包んでポリ袋などに入れ、野菜室で保存します。
皮を剥いたり切ったりしたものは、少量の酢を加えた水に浸してラップし、冷蔵庫に入れておくと、変色を防ぐ事ができます。
ただ、長時間水につけておくと、栄養分も水に溶け出してしまいますので、注意しましょう。
水分の多い新じゃがは日持ちしませんので、なるだけすぐに使い切るようにしましょう。
冷凍保存のコツ
じゃがいもは冷凍すると組織が破壊され、解凍した時にスカスカのスポンジ状になり、味や食感が落ちます。
一度茹でるなど火を通したものでも、冷凍すると同じく元の状態には戻れません。
これを解消するには、あらかじめマッシュポテトにして、繊維を壊しておくのです。
そうすることで、冷凍による長期保存が可能になります。
解凍したものは、コロッケのタネやポタージュ、ポテトサラダなどに使うことができます。
カレーなどを冷凍保存する際も、同じようにじゃがいもだけはつぶしておきましょう。
じゃがいもの賞味期限と保存期間
- 風通しの良い冷暗所での保存期間の目安は、1ヶ月程度
- 野菜室での冷蔵保存は、1週間程度
- ゆでたり調理済みのものは、冷蔵庫で3~4日程度
- 冷凍保存で1~2ヶ月程度
子供も大人も大好き、ポテトチップスの誕生の秘密を知っていますか?
1853年、ニューヨークにある、とあるレストランでの出来事です。
料理の付け合わせとして出された、フレンチフライドポテトが厚いとクレームを受けたシェフは、腹を立ててじゃがいもを極端に薄くスライスして、油でパリッと揚げ、お客さまに出したものです。
ところがこれが、予想に反して大好評。現代に至るまで、世界中で愛されるスナックとなりました。
名作って意外とこのような滑稽なエピソードや、失敗などから生まれることが多いですね。
いろんな料理で活躍する万能選手、じゃがいもくん。実は豊富な栄養素で、私たちの健康も支えてくれていたのです。
これからは、主食としてのじゃがいもに期待して、ダイエットに励んでみるのもありですね。